試みてはならない「からだ」
宣告を受けた「からだ」があった
宣告の内容は忘れられた
夢を見るように忘れられた
囚われた「からだ」があった
囚えるための監獄は壊された
積み木を崩すように壊された
孤児から生まれた娼婦の「からだ」があった
美しい化粧は剥ぎ取られた
魚の鱗のように剥ぎ取られた
征服者のための瀕死の植民地の「からだ」があった
抗うための武器は取り上げられた
子どもの玩具のように取り上げられた
なにかのために捧げられた「からだ」があった
しかし代わりに捧げられた「からだ」があった
ほんとうは捧げられるべき「からだ」があったのだが
いつも代わりとして捧げられる「からだ」があった
捧げる先に「からだ」がないから
いつまでも「からだ」は捧げられたのに
捧げられた先は「からだ」を受取ることはできないから
捧げられた「からだ」はどこにもいけない
ただ「からだ」は取り上げられて
また「からだ」として剥ぎ取られて
いつも「からだ」であることを壊されて
そして「からだ」のことを忘れられた
「からだ」のために捧げられる「からだ」があった
「からだ」を捧げられたことを忘れた「からだ」だけが生きていた
健やかな「からだ」として
「からだ」を忘れ 健やかに
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