詩誌『月刊ココア共和国2022年11月号』の佳作集に拙作「木になる君へ」が掲載されました。 ココア共和国|あきは詩書工房|月刊「ココア共和国」11月号 「とにかくみんなで詩を楽しもうよ」ということが目的のB6版の月刊詩誌、11月号が発売です。電子版は360ページになり、より www.youyour.me 佳作集は電子版のみの収録です。よろしければご鑑賞ください。 以下はココア共和国11月号を読んで気になった詩についての感想です。 森崎 葵「プレゼントはいりません」 「もらえるものは病気以外はもらっとけ」なんて言葉もありますが、贈り物を受け取ることも時には息苦しく感じることがあったりする…ことを思い出させてくれました。 「贈与」って、そこでやりとりする「もの」の内容よりも、贈り贈られる「関係」のほうに重きが置かれているので、「呪い」とか「義務」が生じる土壌になってしまうこともあるのでしょう。そこに個人として「ほしいもの」とのギャップを強く感じてしまうこともあり、どちらかと言えば私もプレゼントを貰うのは苦手な口です。 これまで貰ったプレゼントを「湖に捨て」て、果たして自由になれるのか。そこから先は、その人にしかわからないことでしょう。 少し話がそれますが、最近読んだニーチェの『ツァラトゥストラ』に、連想する文章があったので下記に引用します。 「何も与えるな」と、森の聖者が言った。「むしろ人間から何かを取ってやって、そいつをいっしょに背負ってやれ。――それが人間にたいする一番の親切じゃ。(…)」 フリードリヒ・ニーチェ『ツァラトゥストラ(上)』、丘沢静也訳、光文社古典新訳文庫 確かに、与えてくれる人は世の中を見渡すと結構いるけど、(自分の)何かを背負ってくれる人ってそうそう見つけられないんですよね。背負う側としても、安易に背負うわけにもいかないし。 まぁ社会の中で生きているあいだは、意識せずとも多くのものを多くの他人に背負ってもらっているのですから、そのことについては感謝の念を忘れたくないものです。持ちつ持たれつ。 こえちた「卒経」 なんだか勇気をもらえた詩です。自分の体の変化に戸惑いながらもそれを自分なりに見つめて、乗り越えて、受け止めて、前向きに再解釈していくのが良いですね。 心細かった幼い頃に相談に乗ってくれた「オバちゃん」のように、年を経て自分も誰かの助けになろう