祖母がオレオレ詐欺の被害に遭ってしまった

祖母がオレオレ詐欺の被害に遭ったらしい。
祖母はサ高住で独り暮らしをしている。
週1程度で様子を見に行く親づてに聞いたことである。(被害届は提出済み)

テレビのニュースでは毎日のようにオレオレ詐欺ほか特殊詐欺への注意喚起がなされているが、まさかの身内が被害に遭ってしまった。至極残念だ。


●オレオレ詐欺は身近な存在である

警察庁の「特殊詐欺対策ページ」(https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/circumstances/)によると、2020年に発生した特殊詐欺の認知件数合計は13,550件で、合計被害額は285億2,335万9,039円にも上るという。

誠に残念なことだが、現在の日本ではオレオレ詐欺が多く発生しており、いつ身近な人が被害に遭ってしまうかわからない状況だ。

だが、ただそうした詐欺があるということを知っているだけでは、対策には不十分なようだ。


●オレオレ詐欺の存在を知っているだけではリスク

祖母も当然、テレビのニュースは日常的に見ているので、オレオレ詐欺については認知していた。だが、今回被害に遭ってしまった。

警察庁の「特殊詐欺認知・検挙状況等について」(https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html)の広報資料「オレオレ詐欺被害者等調査の概要について」を読んでみると、オレオレ詐欺の認知度は被害者で96.9%だが、同時に「(どちらかといえば)自分は被害にあわないと思っていた」と回答した人も95.2%に上っている。

資料でも指摘されているが、自分が詐欺に遭ってしまう可能性を過小評価してしまっているので、予め適切な予防策・措置を講じることができていないのではないだろうか。

もちろんそれは被害者当人だけの責任ではない。家族・親戚・知り合いなどが被害の可能性を考慮し、協力して対策していくのが望ましいだろう。


●オレオレ詐欺の事象 (祖母の場合)

聞いた限り、おおよそ下記の流れだったようである。

  1. 電話がかかってきて、祖母の息子だと名前を伝えてくる
  2. 声が違うと質問すると、風邪をひいたと返してくる
  3. 現金の入ったカバンをなくして、困ったので助けてくれと言われる
  4. 頼られたので奮起した祖母、言われるがまま複数の金融機関で少額ずつ現金を引き出す。
  5. 待ち合わせ場所(家の近く)にスーツの若い男が来たので、現金を渡す。
  6. 以後、なんの音沙汰もないので不審に感じた祖母からの連絡で発覚。

まったくもってテンプレどおりのオレオレ詐欺である。
冷静になれば違和感を覚えたのかもしれないが、当事者として焦らされてしまうと、流れに乗せられてしまうのだろうか。


●事象の要因と考察

防ぐことのできなかった根本的な原因は、「祖母自身、および身内が被害に遭うという想定を持てていなかった」ということに尽きるとは思う。下で紹介している防止策を、特に講じていなかったのだ。

被害が出てからでは遅いのであるが、どうも人間は失ってからでないと動かないところがある。これについては当事者としても、よく考えなければならない。

また、独り暮らしでおそらくは孤独を感じているだろう祖母に対して、適切なケアができていなかったということもあるだろう。

自分も自分の親も祖母のことは大切に思っているが、祖母自身の感覚では必要とされることに飢えていたのではないだろうか。だから息子が困っているという状況に対して、自分が力になれるなら、と嬉々として現金を用意して渡してしまったのだろう。

そういった祖母の善意を、予めある程度充足させることができていたのならあるいは、と考えずにはおれない。くれぐれも、当人を責めることのないように気をつけたい。

取り急ぎ、自分としては合言葉や留守番電話の設定などを提案してみようと思う。


●一般的な対策の一覧 

参考:「詐欺被害の防止策」https://www.police.pref.gunma.jp/seianbu/01seiki/furikome/data/sagi-higaiboushi.pdf

  • 電話番号が変わった、鞄ごと携帯電話を紛失したなどと言われても、必ずかけてきた家族に電話して確認する。
  • 家族間の合い言葉を決めておく(そして連絡のたびに確認する)。
  • 電話を留守番電話設定にする(知らない発信元からの電話に直接出ない)。
  • ハローページに登載された番号を削除依頼する(詐欺グループが利用しないように)。
  • 警察、銀行協会など、団体名を出されても簡単に信用しない(“権威”に騙されない)。
  • お金を要求されても、簡単に振り込んだり渡したりしない(大金の扱いは相談!)。

敬老の日も近いので、ぜひ身近な人に注意を呼びかけてみてほしい。

特に大切な家族・祖父母に対しては、彼ら彼女ら任せにせず、一緒に現状を確認し、対策が不十分なのであれば改善していくほうが良い。

上記の対策を見てもわかるように、高齢者自身がひとりで対策をするには限界がある(多分ひとりで十分にはできない)だろうから。

そのほか、「特殊詐欺の手口と対策」https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/oreore/)という、関連する事例や対策を学べるページも、ぜひ活用していきたい。


●最後に

繰り返しになるが、オレオレ詐欺など、事象として知っているだけでは不十分で、身近な人が被害に遭うかもしれないという考えで、予防策を講じていくことが重要である。

被害に遭ってしまうと、その金が暴力団や詐欺グループの資金源となり、また同様の詐欺が起こされてしまうことにつながりかねない。

詐欺は刑法で定められた明確な犯罪である(刑法 第二百四十六条(詐欺))。

ましてや、親族・我が子を助けたいと願う善意を利用する卑劣な犯罪を容認するわけにはいかない。こうした犯罪が1件でも現実に起こらないような、よい社会を目指していきたい。


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