ラーズへ また随分と不躾な手紙を寄越してきたものだね。 それほど僕も暇なわけではないのだけれど。 君に心配されずとも、僕の認知は僕のものであって、君の認知が試すべきものではない。 仮に僕の認知が衰えていると君が認めるのなら、僕はまず君の認知の衰えを疑うだろう。 それはさておき、僕は「パターンA-1」を選ぶことにする。 ――― オルガンの見た夢の中で 大砲の耳が張り裂けそうな 唸り声をひとつあげていた ラジオの打ち出す弾丸が 不揃いの鍵盤をあべこべに叩くと パイプは神父の薄毛を吸い込み 自律した調べが符牒をあわせて 天へとつながる道を示す 四肢を失う盲の口が 飛んでる小麦を撃ち落とすと 猛々しい静寂が世に蔓延るのだ ――― 果たしてこれで、僕の認知をどう測れるというのか、甚だ疑問だけれど。 君の回答を期待せずに待つことにする。 元気で。 ザールより
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